睡眠時無呼吸症候群

こどもの睡眠障害について

子どもの睡眠時無呼吸の原因

いびきや無呼吸の原因となるのが、アレルギー性鼻炎による鼻づまり(鼻閉)やアデノイド肥大、扁桃腺肥大です。

扁桃腺は5~7歳、アデノイドは3~6歳で最も大きくなり、9歳過ぎに次第に小さくなってきます。最近は子どもの花粉症も増えてきています。冬の花粉の代表選手の「スギ」、「マツ」、秋の花粉の「ブタクサ」や「たんぽぽ」の花粉症も睡眠時無呼吸を引き起こします。

また子どもの肥満にも要注意。首周りが太く、首が短く見える場合は「いびきをかく」か気にしてあげましょう。睡眠時無呼吸症候群になっている可能性があります。

子どものいびきや無呼吸は、睡眠障害の原因の一つで身体の成長や脳の発達にも影響を及ぼします

症状

口呼吸やいびき、寝ている時に突然起こる無呼吸が主な症状です。「おねしょ」や寝起きの悪さ、小学生以降の昼寝や授業中の居眠りなども疑う症状です。また、落ち着きがない、突然怒る、衝動性が強いなどの行動に表れることもあります。

検査

最初に鼻や喉の診察を行います。さらに、アレルギー性鼻炎や扁桃肥大がないかも診断します。次に、レントゲン写真を撮って、アデノイド肥大や扁桃腺肥大の有無も調べます。必要に応じてCT検査なども行います。

治療

アレルギー性鼻炎が主な症状であれば、抗アレルギー剤や漢方薬などを併用して鼻のつまりを取る治療をします。アデノイドや扁桃腺が肥大している子どもには手術治療がすすめられます。肥大している扁桃腺などを取ると症状が劇的に改善されます。手術は全身麻酔の下で行います。入院期間は約1週間です。

さらに、大人の睡眠時無呼吸で使われている、経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP)があります。CPAPは子どもにも高い治療効果が得られます。一般的に子どもは無呼吸には気付いておらず、治療への意識も低いので、保護者が子どもの睡眠の大切さをしっかりと認識して、最後まで治療を継続していくことが大切です。